リウマチ科・内分泌内科

関節の痛み、年のせい?それとも…?

「名前は聞いたことがあるけれど、実はよく知らない」——そんな関節リウマチについて、リウマチ専門医・指導医が、診断の難しさから最新の治療目標まで、できるだけわかりやすくお伝えします。

関節リウマチを「4つの入り口」から知る

気になることから読み進めてください。各ページは「症状 → 疑われる病気 → 必要な検査 → 治療」と自然につながっています。

はじめに

地域の皆さん、こんにちは。令和7年7月に永山地域で開業しました、よしもと内科クリニック リウマチ科・内分泌内科、院長の吉本と申します。このページでは、私の専門である「関節リウマチ」について、全体像をお話しします。皆さんの関節を守るための大切な情報を、わかりやすくまとめました。

関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis, RA)ってどんな病気?

関節リウマチは、免疫の異常によって関節に炎症が起こり、主に手足の関節に痛みや腫れが現れる病気です。本来は身体を守るはずの免疫が、誤って自分の関節を「敵」と認識して攻撃してしまう「自己免疫疾患」のひとつです。

症状の中心は関節ですが、関節だけにとどまらず、微熱やだるさなど「全身に炎症が及ぶ病気」でもあります。

従来は30代〜50代の働き盛りの女性に多く発症するとされてきましたが、近年では発症年齢の高齢化が指摘されており、男性・女性を問わず60代以上での発症も増加傾向にあります。

関節の中で何が起きているのか

正常な関節

骨と骨の間がスムーズに動き、関節を包む滑膜(かつまく)は薄く保たれています。

リウマチの関節

滑膜が赤く腫れ上がり(パンヌスの形成)、軟骨や骨の破壊(骨びらん)が進みます。炎症細胞が集まり「火事を起こしている」ようなイメージです。

くわしい症状や、なぜ診断が難しいのかについては、症状ページ疾患ページで解説しています。

「病院に行けばすぐわかる」とは限りません

実は、リウマチの診断は専門医にとっても非常に悩ましいものです。「この数値が出たら100%リウマチ」という決定的な証拠が、初期には出ないことが多いからです。「A病院では様子見と言われたのに、B病院ではリウマチと言われた」と不安になる方もいらっしゃいますが、これは医師の腕の問題だけではありません。

関節リウマチには「白黒はっきりつけられない時期(グレーゾーン)」が存在します。この時期に最も大切なのは「わからないから行かなくなる(放置する)」ことではなく、専門医のもとで慎重に経過を見守り、変化があった瞬間に適切な手を打てる準備をしておくことです。

診断が「合わせ技」で決まる理由や、私たちが使う分類基準については、検査ページでくわしくご説明します。

「治らない」は昔の話。「寛解」を目指せます

かつて関節リウマチは「不治の病」という怖いイメージがありましたが、医学の進歩により常識は大きく変わりました。現在は、完全に薬が不要になる「治癒」ではなく、「症状がなく、病気を忘れて生活できる状態」である「寛解(かんかい)」を目標にします。

① 臨床的寛解

今、痛くない

腫れや痛みをなくし、血液検査の数値を正常に戻します。「火事の炎を消す」イメージです。

② 構造的寛解

関節の破壊が進まない

見えない骨の破壊が進まないよう、関節エコーやレントゲンで定期的に確認します。

③ 機能的寛解

元通りの生活ができる

家事・仕事・趣味など、病気になる前と同じように体を動かせる状態を目指します。

治療の選択肢や、寛解を目指す具体的なステップは、治療ページでご紹介しています。

関節が腫れたり痛んだりする症状を「年のせい」と片付けないでください。特に、朝のこわばりや複数の関節の腫れには注意が必要です。診断がすぐにつかなくても、諦めないでください。グレーゾーンの時期こそ、専門医と協力し、変化を見逃さないことが未来の関節を守ります。気になる症状があれば、決してためらわずに、まずはご相談ください。

よしもと内科クリニック リウマチ科・内分泌内科 院長 吉本 良太
(リウマチ専門医・指導医/内分泌専門医)

関節の痛み・リウマチのご相談

朝のこわばりが続く方、整形外科で「異常なし」と言われた方も、お気軽にご相談ください。

0166-85-6411