診断は「合わせ技」で決まります
たった一つの数値で決まるわけではありません。いくつもの証拠を集め、慎重に見極める——関節リウマチの検査と診断の流れをご説明します。
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医師は「探偵」のように証拠を集めます
医師は、一つの検査結果だけで判断するのではなく、刑事ドラマの探偵のように、いくつもの証拠を集めて推測します。代表的な「4つの証拠」は次のとおりです。
朝のこわばり
朝、手がこわばって動かしにくいか。どのくらいの時間続くか。
血液検査の数値
リウマチ因子や抗CCP抗体、炎症の数値(CRP・血沈)などが高いか。
腫れている関節の数
どの関節が、いくつ腫れているか。左右対称かどうか。
画像での炎症
関節超音波(エコー)やレントゲンで、炎症や骨の変化が見えるか。
これらの証拠を積み上げて、「総合的に見て、リウマチの可能性が極めて高い」となったときに、初めて診断が可能になります。なぜ一つの数値で決められないのか、その背景は疾患ページの「グレーゾーン」でも解説しています。
当院で行う主な検査
血液検査
リウマチ因子、抗CCP抗体、炎症反応(CRP・赤沈)などを確認します。リウマチの活動性や、ほかの病気との鑑別にも役立ちます。
関節超音波検査(エコー)
痛みもなく、その場で関節の炎症を確認できる検査です。レントゲンには写らない初期の炎症や、見た目ではわかりにくい腫れをとらえることができます。
レントゲン検査
骨の破壊(骨びらん)や関節の変化の有無を確認します。治療経過の比較にも用います。
問診・関節の診察
症状の経過、朝のこわばりの時間、腫れている関節の分布などを丁寧に伺い、実際に関節を診察します。診断の出発点となる大切な「証拠」です。
「分類基準」と「除外診断」
リウマチかどうかを判断するために、私たち専門医は学会で定められた「分類基準(チェックリスト)」を使っています。腫れている関節の数や血液検査の結果、症状が続いている期間などをポイント化し、合計点で判断します。
「リウマチに見えて、別の病気」を見逃さない
リウマチのような症状でも、実はウイルス性の関節炎など別の病気である可能性があります。そのため私たちは、単に検査の数字だけを見ることはしません。厳しい基準と「除外診断」を常にフル回転させ、慎重に見極めています。
診断が確定しない時期であっても、毎回の診察で「他の病気が隠れていないか」を丁寧に確認しています。安心して通院を続けてください。
「まだ診断がつかないから」と通院をやめてしまうのが、いちばんもったいない選択です。変化の兆候を早くとらえられるよう、専門医と一緒に経過を見守りましょう。
