よしもと
よしもと

皆さんこんにちは。生活習慣病(最近では「非感染性疾患=NCDs」と呼ぶこともあります)の治療を始めるにあたって、
時折、こんな質問をいただきます。

「この薬を始めたら、一生飲まないといけませんか?」

本日はこのご質問に対して、少しチャレンジしてお答えしてみたいと思います。

健康診断で「血圧が高い」「血糖が少し高め」「コレステロールが高い」——
そんな指摘を受けた方も多いのではないでしょうか。

特に仕事や家庭で忙しく、運動の時間がなかなか取れない世代の方々には、
思い当たる節があるかもしれません。

これらの異常値は、生まれ持った体質に
生活習慣や環境の要因が重なって起こることがほとんどです。

そして、
血圧がちょっと高くても
血糖がちょっと高くても
コレステロールがちょっと高くても、
自覚症状が出ることはほとんどありません。

人間の身体には「恒常性」という非常に優れたしくみがあり、
多少の異常があっても、なんとか帳尻を合わせようと「代償」を行っています。
——だからこそ、“気づきにくい”のです。

血圧や血糖、コレステロールを下げる薬は、
今ある症状を取るためのものではありません。

これから先のあなたを守るための安全装置のようなものです。

「調子がいいから、もういらないかな」と思うことがあるかもしれません。
でもそれは——
車に乗るときに、シートベルトを外して走り出すようなもの。

事故(発作や合併症)は、いつ起こるか分かりません。

お薬は、今の元気を保ち、
将来の自分を守るための小さな約束です。

お孫さんの成長を見たい。
いっぱい旅行に行きたい。
まだまだやりたいことがある——。

その想いを支えるのが、お薬の役割です。

私たちは「一生飲み続けること」を前提にしていません。
体の状態や生活の変化を見ながら、
必要がなくなれば減らす・やめるという選択を、いっしょに考えていきます。

無理せず、焦らず、安心して続けられる形を見つけましょう。

よしもと
よしもと

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